そらいろキップ
言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が
すべての、真実。
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ジェームズ・グレイ監督「エヴァの告白」は、「メロドラマ」「夜の女」に「素敵な男に奪い合い」という要素だけでも、心くすぐられるものがあるのに、町並みから台所の壁にかけられたお玉やフライ返しの曲線、ナイフ、髪飾り…細かい所まで、冬場の薄暗い明かりの中に存在していて、そこに、裏の世界で無ければ生きてはいけない人達の姿がどっしりとした構図で撮影されていて、自分は中で勝手に決めている、映画の香りが漂ってきて、これだ!これっ!とスクリーンを指さしたくなりました。物語と映像の魅力、これこそ映画です!。
移民の問題もあるのですが、映画の誕生はその当時の芸人さん達には、死活問題だったと思います。 その芸人さん達はこんなふうに暮らしていたのかも?と、想像しながら観ても興味深いものがあります。 「エヴァの告白」の展開とは関係ないのですが、この時代の大変さを知るたびに、チャップリンの映画がハッピーエンドであることの意味を感じてしまいます。
スティーヴ・マックイーン監督「それでも夜は明ける」は「有色人種はテロリスト」というステレオタイプな考え方や映画に何度も「黒人を拉致して、奴隷にして繁栄した国は、いったいどこの国よ?」と思った事があると、いままでの鬱憤が晴れるような映画です。アメリカは好きな国ではないけど、こういう作品を評価するアメリカはすごいと思う。
映画の題材は遠い昔の奴隷制度だけれど、今、この世界で起きている事について考えさせてくれます。 神に祈りながら、黒人を虐殺する白人の姿は、神に祈りながら有色人種(アフガニスタンの人々)を爆撃したブッシュに重なり、甘い言葉で誘って拉致して、強制労働をさせたのは、アメリカだけでは無いことを気づかせてくれます。 スティーヴ・マックイーン監督のすごい所は、人の心の動きをひとつの視野だけではなくて、いろんな方向から、描きだす所で、被害者である人物に対して、「あの時、君はこう思ったけれど、同じ状況なら何ができたんだい?」と疑問を投げかけてしまう。 冷徹なくらいの映像もすごいんですが、見所は(読みどころ?)は寺尾次郎氏の字幕で、この人が日本人なら、こういう言い回しをするんだろうな…という、言葉の雰囲気、映画の香りが字幕にあらわれていて、しかも台詞(英語)の長さと、字幕が完全に同調していて、びっくり。 背筋を伸ばして字幕を読みました^^。
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