そらいろキップ
言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が
すべての、真実。
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マチュー・アマルリック様の顔を見るたびに、どこかで、見たような…って、気になっていたのですが、『チキンとプラム』観てたら、志村喬様に似ている事が判明!。
そんなわけで、映画の中にブランコが出てきた瞬間には「ゴンドラの唄」が頭の中に流れたりするのだった。 何か、もとをたどれば「アンタが優柔不断だから、こういう事になったんでしょー!」って、バイオリンでひっぱたかれそうな男なんですが。 いくらなんでも、あれじゃあ、奥さんがかわいそうよねー。 人生の(あの時、こうしてればよかったな…) という、あの切ない感覚がよみがえってくる。その、よみがえらせてくれる仕掛けがとっても凝ってます。 どこかにありそうで無さそうな町並み、デフォルメされた寝室。おかしくなっていく遠近感。セットの面白さにスクリーンを横から観たら、セットの奥も観えるんじゃね?と乗り出しそうになるぞー。 そして、なんてったって、編集のみごとさ。他の芸術には無いけど、映画にあるのは「時間を編集できる」ところ。これが切なさを盛りあげます。 あのサイレント映画まだ観てなかった(>_<) 。何が出るかお楽しみ!。
昨年の心のベストワンは「美少年」「マザコン」「殺人鬼」。子供の時に読んでた少女マンガや小説の好きなネタを総動員して(どんな本を読んでたんだ、おまえは)ツボをおされまくりな。リン・ラムジー監督『少年は残酷な弓を射る』。
むちゃくちゃ変態な役なのに、漂う豪華絢爛さ。この人なら、マレーネ・デートリッヒ様のコスプレしてもOK!。 で、あのエズラ・ミラー様が出るというんで『アナザー・ハッピー・ディ』観に行ったら、ありゃま、「女の戦い映画」好きにはたまらない展開だったーッ!。 フランソワ・オゾン監督だったら、女優さんが次々と歌い出しそうな壮絶さ。 なかでもデミー・ムーア様のエレン・バーキン様に対する、仕打ちは必見ッ!。口あんぐりになるよ(笑)。『ゴースト〜ニューヨークの幻〜』の時はあんな可憐だったのになー。時の流れの恐ろしさ…じゃなくて、歳を重ねるって、素敵ッ!!。 こんな中でも、あんな難しそうな役柄で、存在感を発揮できるエズラ・ミラー様はやっぱりすごいわー。 この役柄がうまくいかなかったら、映画が中途半端になっちゃうもんね。 あっちこっちで勃発する問題のもともとが、心の問題、障害が正しく認識されなくって、「子育ての仕方が悪い」「躾がなってない」とかいった、誤解や偏見が独り歩きしている。いつの間にか、まわりの人間が当事者を傷つける事になっている。 そんな状況をこれだけ見ごたえのある映画にしたサム・レヴィソン監督は27歳。 カメラの寄りとひきのバランスのよさとか、音楽の入れかたとか、キラッと光るものがあります。 これから、またすごい映画を作ってくれそう。新作が出るのが楽しみな監督がまた増えました♪。 この監督なら、密室劇とか撮ったらすごいの撮れそう…。
『世界の警察』を気どって、有色人種の虐殺を続けるアメリカにウンザリしてた時にロバート・レッドフォード監督『大いなる陰謀』を観て、虐殺=戦争へとむかっていくアメリカを理知的に批判していく展開にホレボレしました。
あれから5年。 ロバート・レッドフォード監督の新作を観逃したら、何かまずいと思い観てきました。 リンカーン大統領が暗殺された事は知っていても、それがどう裁かれたか、今まで知らなかったんだけど、『国の一大事なのに、こーんなに、デタラメな裁判だったんだー!』(←『』の箇所を太字にしてやりたい)とあきれるような裁判。 国の体裁を保つため、国民の感情をまとめるためなんだろうけど、これって、「リンカーン大統領暗殺の真相なんか、どうでもいい」としか思えないんだけど…。 『声をかくす人』の設定は、148年前だけど、観てるうちに歴史劇じゃなくて、現代劇に観えてくるから、不思議。 法律や宗教を歪めて解釈して、虐殺を続けるアメリカだけの問題だけじゃなくて、一部の人が不正受給して、テレビで大騒ぎしてるから、生活保護の法律を変えたり、少年犯罪が年々減少していくなかで、厳罰化していく。 感情にまかせて、法律が変わっていく国に住んでると、通じる物があって「国や時代が変わっても人間のやることは、変わらないと気づく事が大事」と諭されてしまいました。 レッドフォード監督、素敵。(^з^)-☆
ふだんは『冷たい熱帯魚』『アンチクライスト』だのエログロ映画にキャーキャー大騒ぎなんだけど、『エログロ』と『カワイイ!』は紙一重。カワイイ!映画も好きなのよ。
『ムーンライズ・キングダム』何から何までカワイイづくし。あんな家に住んでみたい。 エンディングもこりまくり。この色彩と音楽の楽しさ、スクリーンじゃないと面白さ半減しちゃいます。ぜひ映画館で!。 フランスにPierre joubert というボーイスカウトのイラストをよく描いていた方がいて、「あんな規則正しい生活、体に悪くてやってらんねーよ」と思うんだけど、ボーイスカウトのイラストとか見てると、面白くて、多分現実と違うボーイスカウトの世界が展開してただけに、『ムーンライズ・キングダム』の世界は、今までの妄想(笑)が実写になった感激!。 いつまでたっても、中2病にはたまんないなー。僕のためにありがとう!と拍手したくなる映画です。 今日は『脳男』→『声をかくす人』→『ムーンライズ・キングダム』といい映画揃いでした。 『声をかくす人』の予告についてた『明日の空の向こうに』(ドロタ・ケンジェ ジャフスカ監督) 『木洩れ日の家で』という、老いへの不安を題材にしたモノクロの詩情溢れる映画の新作。『木洩れ日の家で』も、子供を撮るのうまい人だなーと思ったけど、新作の子供の描写がに釘付け。 とても気になるー。
1992年2月7日に小川紳介さんが亡くなられてから、21年になります。
何かと出遅れる、僕の人生で最大の出遅れ感は小川さんに会えなかった事。 小川さん、小川プロダクションの人達が山形に来なかったら、山形映画祭も無かったかもしれない。出会えた人達にも、出会えなかった事になります。 改めて、小川紳介さん、小川プロダクションの人達、小川さんを山形に呼んだ人、山形映画祭の基礎を作った人達に感謝します。 その昔、東京に引っ越すきっかけは、山形映画祭で東京から来た人達と知り合ったのが始まりでした。 10数年近く山形から離れていると、浦島太郎状態で、無くなるなんて考えもしなかった、風景が無くなっていたりする。 正確な山形の方言も知らないし、伝統料理の作り方もわからない。芋煮が作れるくらい。 あらー、あの時の山形はどこにいったんだろう?と思ってた時に、アテネフランセで「ニッポン国古屋敷村」「1000年刻みの日時計牧野村物語」をひさしぶりに観た時は衝撃的だった。 全然古びる事も無く、「あの時の山形」というか「村」が存在していて、おおらかに笑っていた。 映画を観てるというより、どっかの村にフラフラと散歩に行っている感覚は、他のどの映画から滅多に得られないものだった。 フェリーニ監督の「アマルコルド」もこんな感覚におそわれます。「アマルコルド」最高ですよ「アマルコルド」。 小川さんは、消えていく村の記録を残す大切さを大島渚監督との対談で、おっしゃっていたけど、(『小川紳介映画を穫る』117ページ「滅びるときにこそ文化が」)あの言葉の重さがずっしりきました。 ダムや空港、高度経済成長で村が無くなっていった時代だから、実感として、あったんだろうなぁ…。 しかし、もうちょっと早く産まれてたら、牧野村で大島渚監督や淀川さんに会えたり、土方巽様があの扮装で村を歩く姿を拝めたかもしれないのにーッ!。土方巽様のあの、無重力状態な歩き方にはクラクラきてしまいます 本当、出遅れ感、半端ない…。
占い
雪のうえに あらわれたのは僕達の足元をすくう 目的の存在で 身も心も清らかに洗われる必要なんてないのにね つくりあげられた 迷宮から 逃れられないから 彼らは 定期的に特定の人達を 絶滅させずには いられない 背中を丸めてピアノを弾く 兄の裸は 不確かな線路のゆきさきに 汗がにじみます にじむ汗のゆきさきが わからなくなるように 雪にうつる背中はできそこないの、僕達だった。 それぐらいしか わからないから 空へ帰る雪にかわった 魂の数を数えながら 兄がくすねた 鍵盤噛んでいます
予告編だけでドン引き(すいませーん)「高地戦」を観てきました。
「ブラザーフッド」(カン・ジェギュ監督)でも思ったんですが、日本が敗戦後、復興できたのは『朝鮮戦争』で儲かったからと考えながら観ると、この手の映画は複雑な気持ちになります。よく北朝鮮が…とニュースで言われてるけど、その北朝鮮ができるきっかけになった『朝鮮戦争』が無かったら、日本はどんなふうに復興したんだろう?。なんて切り口から、テレビでコメントする人って、どのくらいいるんだろう?とかいろいろ思ってみる。 おなじ民族、おなじ言語を使う人達が、国からの命令ひとつで『殺しいあい』する事の無意味さ。。 殺しあいに軍法だなんだと『法律』を作る事の無意味さ。 その無意味さが、空虚な笑いになるまで容赦なく展開していく『高地戦』。 戦争は何かと言えば、大義名分、美辞麗句に彩どられているけれど、蓋を開ければこんなもんなのね。 「平和」「平和」と繰り返して唱えるのも大事なんだろうけど、こういう映画を子供のうちから、観せたほうが、反戦の意識を持った人間になっていいと思うー。 しかし、あんな山の中で、撮影するって大変だったろうな…。
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