そらいろキップ
言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が
すべての、真実。
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はじめにお恥ずかしい話ですが、僕は神代辰巳さんの作品をいまだに見てなくて、そっちの方面から感想を書くことができなくて、ちょっと残念です。
昨年「映画はエンジン」という感想を書きましたが、この方の新作です。 徹くんの作品のすごいところは、いろんな映画の、例えば、映画の中にもうひとつ映画がある映画内映画やヌーベルヴァーグ、昭和の雰囲気の映画とか、好きな映画を追いかけて、単なる真似で終わらずに「高野徹印の映画」にしてしまうところ。 ヌーベルヴァーグの真似をすることはできても、映画が撮影所から離れて、個人の手に渡った喜びの飛翔感を表現するのは難しいけど、徹くんの映画では、ヌーベルヴァーグの映画を観た時の感覚が伝わってくる。 同時に、舞台は平成であるけれど、映画の空気は昭和の「いつまでも終わらない、不幸なのか幸せなのかわからない、物悲しさ」が漂ってきて、濡れ場もないのに、ロマンポルノの雰囲気に包まれる。お子様がご一緒でも、安心してご覧になれるロマンポルノは世界初ですね(笑)。 瞳に見えない物を撮ることができるってすごい事で、すごくいい意味で得体のしれない「高野徹印の映画」。 近い未来に、映画の世界に新しい波を運んできてくれる監督さんになりそうです。 応援してます♪。 何かインディーズバンドの追っかけみたい。。。(^_^;)
僕の影が 自転車でアスファルト宇宙へ
ロケットみたいに はやく ついた星は やわらかいから ハズレの王冠を埋め込むのにぴったり 王冠を埋め込んだら きみがだした 夏の謎解きをとく時間 きみがだした 夏の謎解きも 気になるけれど きみの鎖骨に にじんでる汗も気になってる 夏の謎解きを とくことができたなら 僕には喫茶店のチョコバナナパフェ 冷房のきいた 喫茶店もいいけれど きみの鎖骨から汗がなくなるから 微妙な空間だけれど 喫茶店に流れる 空のむこうの音楽は きみによくにあう 僕は 謎をとくべきか とかないべきか 違う季節の謎解きに悩んでいる
少年犯罪は年々減少していて、むしろ昔のほうが凄かったらしいとはよく聞く(読む)けれど、具体的に、昔はどんな少年犯罪があったの?と思ってたんですが、「戦前の少年犯罪」という本に、ものすごい数の事件が紹介されていました。
すごい調査力!一気に読むと気持ち悪くなる…管賀江留郎氏の飄々とした解説が救いですね。 今まで、変てこな映画を見てきて、ちょっとやそっとじゃ、驚かないもんね〜。と思っていても、家庭も学校も戦場、国がやっている戦争と別に、少年が個人的にやっている戦争(?)で家庭も学校も戦場状態にはびっくり!。 子どもがおやつの取り合いで射殺したり、少年が映画館で映画の真似して、拳銃を動かして、前に座っていたお客さんの右腕を撃ってしまったり。 少年犯罪が減少していく現代に産まれてよかった〜とつくづく思いました。 ネットもテレビゲームもなくても、出会い系、心中…といった事件は昔からあって、今より凄かったんですね〜。(^_^;) 本の中で、当時の新聞の記事を読みやすく紹介されています。 ちょっと気になったのが、犯罪の動機、今だと「ゲーム」「ネット」とかいった記号が「探偵小説」になっていました。 「探偵小説のが好きで犯罪に走った」みたいな記事がいくつかありました。 戦前の日本は、いきなり戦争する国になったわけではなくて、いろんな事が少しずつ変わっていって、気づいたら戦争する国になっていたと聞いた事があります。 難しい話をすると、僕はボロがでるからあまりできないけど(苦笑) 探偵小説は一時期、発表禁止になっていました。 国家総動員法が使われたあたりからから、敗戦までだと思う。 間違えてたらすいません。 新聞で「探偵小説を読んで犯罪に…」なんて記事が増えて、探偵小説なんか読んでいるから、犯罪者が増えるんだ。そんな物は規制してしまえ なんて風潮になって、それが利用されたりして、自由に物が言えない世界になってたりして。。。などと考えてしまいました。 現代は確かにネットがらみの犯罪もあるけれど、いい面もあります。 「戦前の少年犯罪」という本に出会えて、昔の日本はよかった…なんてのが、とんでもない話だって気づかされたりとか。 ネットがらみの犯罪を規制する法律ができていくうちに、昔のような事にならないといいな…。
花火の前に降る雨は
氷のかたまりまで降ってくる 雨宿りの木のしたで あいつもずぶぬれになっていた あいつも僕とおんなじだった あかなかった鍵があいたみたいに あいつも僕とおんなじだった 雨あがりに 僕らはひろわれて バスルームにおいしい ごはん 何だか運命みたいに思えたよ でも のらねこに運命なんて荷物になるだけ ましてや バスルームなんて似合わない きみが寝ているうちに 僕はまた 旅にでるよ 花火から遠ざかる汽車に乗って
よその海にすむ
おおきなさかなの恐ろしさに 怯えている島の人たちは ちかくの海にすむ おおきなさかなの恐ろしさを知らないでいます 今夜もこっそり おおきなさかなの えさにするために 島の人が連れ去られます 聞かされるのは 逃げようとすれば みんなそろって しばりくび 逃げることもできずに 島の人は おおきなさかなのえさになりました いつしか おおきなさかなの話は 美しい話になりました 本当のことを話をしては 残酷だからです おおきなさかなは 島の人たちを守るために 今日も ゆうゆうとちかくの海を泳いでいます
よその海にすむ
おおきなさかなの恐ろしさに 怯えている島の人たちは ちかくの海にすむ おおきなさかなの恐ろしさを知らないでいます 今夜もこっそり おおきなさかなの えさにするために 島の人が連れ去られます 聞かされるのは 逃げようとすれば みんなそろって しばりくび 逃げることもできずに 島の人は おおきなさかなのえさになりました いつしか おおきなさかなの話は 美しい話になりました 本当のことを話をしては 残酷だからです おおきなさかなは 島の人たちを守るために 今日も ゆうゆうとちかくの海を泳いでいます
塩素の匂いは ぼくを縛りつけるけれど
川の国の香りは ぼくを自由にしてくれる トシノハナレタ アニ 昼間でも星を見ることができる アニの肌は 月みたいに 白い アニの背中は 川魚に くちづけされた痕が あけがた きえかけの星みたいだった トシノハナレタ アニ とは どのくらい血がつながっているのか わからない そんなことは どうでもいいや 古い 古い 祖母の家で アニは かくれんぼ アコーディオン みどりいろのカーテン ぼくが登れないのを知っているくせに 屋根裏部屋で かくれんぼ アニとはトシが離れていても 歳はおなじくらいで 住んでいる 年が離れているから いつまでも かくれんぼ アニの いちばんのかくれ場所は 川のまんなか 島のなか 柴犬のシロをつれて かくれんぼ
夏になると野菜ジュースが飲みたくなる。
スーパーで何本か買っているうちに(ミキサーを買って自分で作ったほうが安あがりじゃね?)というわけでミキサーを買ってみました。 まっさきに作ったのが野菜ジュースじゃなくて、バナナ牛乳。 バナナにはいろんな思い出があるから、スーパーで茶色くなって半額なんてシールが貼られていると、そんなバナナが不憫でついひきとってしまいます。 料理の本には牛乳○○に対してバナナ○分の3とか、書いてあるけれど、残されたバナナの気持ちを思うと、まるごと1本ミキサーにさようなら。 バナナと牛乳がよくわからない音楽を奏でて40秒くらい。 ミキサーの中が雲を詰め込んだみたいになる。 できたてのバナナ牛乳は、甘い香りをただよわせる雲のかたまりで、口の中で溶けていく瞬間、とても幸せな気持ちになる。 翌日、値段の安さにつられて、少し青いバナナをひきとることになって、また、バナナ牛乳を作ってみる。 少し青いバナナのバナナ牛乳は、おなじ雲のかたまりでも、なんだかほろ苦い気持ちになる。 買い物の帰りがけに「坂道のアポロン」(小玉ユキ著)というマンガを買ってきた、めちゃくちゃ面白〜い♪ほろ苦いバナナ牛乳を飲みながら読むとなんだかしっくりくる。 西見くんの役を本郷奏多さんとか、頭の中で勝手にキャスティングしているうちに、陽が暮れる。 何か暑いと文章がさらにまとまらない…
僕の暮らしもまた「赤」がつくくらい貧乏だったりするけれど、貧乏でも豊かな想像力や教養があれば、精神的には、豊かな暮らしができることが記されている、森茉莉さんの本はとても力強い存在。
下北沢周辺に住んでいたのは、何なく知ってはいたけれど、どのあたりだったんだろう? たいしたアテもなく、ひさしぶりに下北沢へ行ってきました。 森茉莉さんは、白樺書院さんによく行っていたのを思いだして、ひとまず、白樺書院さんに森茉莉さんが住んでいたアパートの場所を尋ねに行くと「邪宗門さんに行くと、いろいろ教えてもらえるよ」と邪宗門という喫茶店を教えていただきました。 そういえば、邪宗門の常連さんだって読んだ事があった。 ネットで検索したら、邪宗門の場所もすぐわかるんだろうけど、それではロマンがないので、近所の人達に道を尋ね尋ねしながら、邪宗門さんに到着。 僕にはちょっとした特技(?)があって、たまに、今は存在してないけど、かつて存在してた人の「なわばり」みたいなものを感じることがあります。 僕はたいてい喫茶店に入ると、はじっこに行って気合いをいれて脱力するんだけど、 何かはじっこに行きにくい…何でだろう?と思ったら、森茉莉さんが好きな席でした。 な〜るほど。森茉莉さんが好きだった席の向かいに座ったもので、何か(照)(^_^;) あ〜この場所(席)で森茉莉さんが原稿を書いたり、うたたねしたりされてたんだ…と思うと、大河の源流までやってきたような気持ちです。 邪宗門さんのマスター、スタッフさんはとっても親切で、いろんな思い出話や、近所の方が、森茉莉さんにインタビューしたテープまで聴かせてくれました。 声まできけると思わなかった…。 邪宗門さんに、下北沢文士町文化地図という、森茉莉さんが住んでいたアパートの場所がわかる地図をいただきました。 目指して数分…あれれ、どこかで見た場所…森茉莉さんが住んでいた旧倉運荘、代沢ハウスの前に来てびっくり!前、散歩でよく通っていた場所でした。 あらー、知らないうちに、何度も森茉莉さんが住んでいた家の前を通っていたんですね〜。 不思議な気持ちになって、森茉莉さんが氷を買い忘れて怒ったのはどのへんかなぁ…と思いながら下北沢へもどりました。 今日の夕方は何故か、有線放送やら近所の家からフランスの歌が流れていた。
もよよん。
「ハロルドとモード」が始まって数分後(?)。 もよよん。僕は誰かを思いだしはじめていた。 世界で一番大好きな映画評論家、淀川長治さんの「銀幕より愛をこめて」(朝日新聞社)という本に、「豪勇ロイド」という、ハロルド・ロイド扮する気弱な若者が、祖母からいろんな教えを受けて成長していく映画の文章が載っています。 もよよん。の後に思いだしたのはハロルド・ロイドでした。 「ハロルドとモード」の原題は「HAROLDO&MAUDE」。 何回も言っているあいだにHarold.・Lloydに聞こえるのは気のせい? 「ハロルドとモード」は生きている実感がほしくて、自殺ごっこが趣味の19歳の少年と、茶目っ気たっぷり、自由奔放なおばあちゃん。 ルース・ゴードン演じるモードは、すっごいキュートで住んでいる家が、列車の車両を改築したもので、いろんな発明品があふれていて、家の中もかわいいです。ジンジャーパイ食べてみたいなぁ…。 モードが自由奔放といっても、たとえば、生活に不自由なところもないけど、何か窮屈で「自由になりたいなぁ…」というのと根本的に違う、モードの1971年で79歳という年齢設定を考えると、国や体制に管理され戦争に巻き込まれて、生き残った人間が命がけで掴んだ「自由」だ。 大勢の人たちが暮らすには一定の規則が必要だけれど、度が過ぎると、人間の都合で街路樹にされて、排気ガスを浴びて枯れかけた木みたいになるよ。 モードおばあちゃんの自由奔放な行動には、そんなメッセージが込められている。 ところで、生きている感覚って何だろうね? 僕の場合、中学校〜高校生の頃って夢の中だった。 生きている実感のひとつは、、世界中の映画を観て感動する事だった 映画はいろんな種類があるけれど、人間ってなんだろう? 「人間の教科書」みたいな映画に出会えることがあります。 「ハロルドとモード」は、生きているっていいな。そんなあたり前のことを、おばあちゃんの素敵な笑顔で教えてくれる映画です。 モードおばあちゃんありがとう♪ いろんな人に見てほしいけど、中学生〜高校生ぐらい人は機会があれば是非観てください。
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