そらいろキップ
言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が
すべての、真実。
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が
すべての、真実。
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たいやきくんが海から帰ってきて 数ヶ月
たいやきくんの店は今日も行列 インドカレーのあとに たいやきくん 天ぷらそばのあとに たいやきくん 映画のあとに たいやきくん 居酒屋にいけば 天ぷらになった たいやきくん 見あげてごらん たいやきくんは天ぷらになったのよ たいやきくんはマモーもびっくり 大繁殖 大活躍 たいやきくんのおかげで 地球の引力重く感じる ちょっと罪作りな たいやきくん 今日も鉄板のうえで繁殖中
このブランコに乗れるのも 最後かもしれない
さよならブランコ ぼくはここにはいられない あけがた 真冬のアコーディオン弾きが庭にきた あいつは黒い影のようで アコーディオンだけ 屍のように浮き上がっている あいつは ぼくを迎えに来たんだ 太陽が疲れている庭で 疲れた太陽の気持ちを奏でながら ぼくが庭にでるのを待っている 部屋のノブは冷たい きみの頬はもっと冷たい あたたかい布 きみの浮きあがった肋骨 見ているうちに 涙がとまらなくなった ぼくは何をしてるんだろう? 何で涙なんかでるんだろう? しあわせなはずなのに ぼくはその理由を探しに行ってくるよ ブランコが錆びるまえに さよならブランコ そして ぼくの大切な……そういえば、きみは誰だったっけ? 思いだせないくらいがちょうどいいや さぁいこう 真冬のアコーディオン弾き その陰気な音色を奏でながら ぼくが何を探しにいくのか教えてくれよ
誰かの生活道具が町を去るときに
花びらが吹雪いたよ 花びらが吹雪くたびに きみは笑っていたけれど 僕はきみの顔だけ思いだせない きみが着ていたジャケットやお気に入りの靴… どうでもよさそうな事ばかり はっきりしてる 町から離れる事ができないから せめて きみの顔ぐらい思いだしたいのに 思いだせないまま 花びら とけていく
美しい町の人達は
魔女と悪魔にひっかけられたことも気づかない 美しい町では 教養も知識も 粗大ゴミ ゴミの分別 なんのその みんなまとめて 姥捨て山は満員御礼大入り袋 みんなまとめて 金貨と偽物芸術 阿呆おどり 町が食いつぶされることも知らずに みんなまとめて 阿呆おどり 今夜もパーッといきましょう!! ドンドコドンのドン ドンドコドンのドン どんぶらこ〜どんぶらこ〜 川では阿呆船が船くだり 船頭さん 船頭さん 魔女と悪魔が似合うのは地獄だけ 美しい町には似合わない 魔女と悪魔を はやく地獄へ連れてって 美しい町が食いつぶされる前に… よっしゃ〜まかしといて! ところで いくら払いますかぁ?
駆けだす夜に 月が透きとおる
白鳥の歌が鳴り響く 草原のどこかへ沈み込んでゆく 白鳥の歌は さとすように おどすように 忘れようとした人の歌 さとすように おどすように 忘れでもしなかったら 僕まで凍てついた遊園地みたいになっていたかもしれない やまない雪みたいに いろんな罪があるけれど 誰かを救済することの罪もあるかもしれない どうしたら その罪をあがなうことができる? あがなうことなんてできやしない 結局 僕は駆けだすことしかできなかった ただ 生きたいだけだったのかもしれない できることといったら さとすように おどすように忘れさることだった あなたと過ごした楽園みたいな日々を
長雨のおかげで
外套ホテルは そこそこの客入り 今日のメニューも きのこづくし 外套ホテルにくる客の繰り出す話はうわさ話 まことしやかなうわさ話 暑い国 砂漠の果ての果て どこかにあるピラミッド 昼間でも星を見ることができる ピラミッド 寒い国 ムクロの蛆虫ねらう意地悪蛙 意地悪ばかりしてるから 天罰くだって雪野原 冬眠できずに 雪野原 飢えたカラスに食べられた 外套ホテルにくる客の繰り出す話はうわさ話 たまには本当が混じってる 外套ホテル 長雨のおかげで そこそこの客の入り 晴れたら みんな旅立った
夜から雨
夜から雨が降りだすということは 朝焼けがないということだ 明日は朝ねぼう日和 ベッドの中でごろごろするのは気持ちがいい 期待通りに朝ねぼう 湯たんぽだっていい感じ トントン トン トントン屋根のうえ カアーカアー 歌ってカラスダンス カラスには ちょっとやそっとの雨は関係ないみたい 尊敬するけど よそでやってほしいよ… 朝ねぼうをする気力をなくしたぼくは 坂道パン屋へ パンを買いに しばらく ベッドと湯たんぽにさようなら
星のかけらは
手のひらの中で温まったままです 温めても なにも変わらないかもしれません でも 手のひらから だしてしまうと 星のかけらは冷えきってしまいます そうなったら あたらしい星が生まれなくなってしまう ぼく達が出会ったことも 消えてしまう そんな気がして 仕方がないのです そんな気がして仕方がないから ぼくは星のかけらを温め続けています
春の日に出会ったサボテン トゲ
トゲに引きとめられて 木造電信柱の背中に おもいだす それは 陽だまりのような こどもの熱に似ているし 顔の思いだせない 誰かの背中に似ていた 魂の欠片を見つけたところで ねむりの水底の錆びついた ボレックス もう 記録できない (記憶ならできそうな気もする) そろそろ旗をあげる時なのかもしれない あの丘の家めざして 旗のかわり 帆だと思えばどうなるだろうか? 帆をあげなければ 船はすすめない 船はいつしか 世界のどこかで 大切な手紙をすくいあげるかもしれない
冬のあいだ かかしは旅にでる
汽車のかかしとチョコレート チョコレートをかじりながら 世間話 何かを守ろうとして 自分が頼りっぱなしだったことや 雀を追い払うつもりが なつかれて困ったこと 立ってるだけで楽そう…と思ったけど きみも大変なんだね… ぼくはかかしに もう1枚チョコレート すこしだけ苦いチョコレートをかじりながら 守りきれなかった友達のことをおもいだした
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