そらいろキップ
言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が
すべての、真実。
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
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鉛筆拾いをしていたら
筆入れに袖口かまれた ぼくは 廊下に逃げた 廊下のすみっこ こどもパイプくゆらす男の子 得意気に 照れながら おじいのパイプは煙だらけで こどもパイプは謎だらけ 鉛筆だけ残して みんなどこに行ったのかなぁ?
靴底で鳴り響く氷花火
ぼくらは氷花火の邪魔にならないように あくびする あくびをおともに 森 冬の朝 森はぼくらを痛めつける すべてをきらめかせながら すこしは痛めつけるのをやめてほしくて 砂糖菓子 冬だけの砂糖菓子をささげに 森の心臓へ 切株にのせる 冬だけの砂糖菓子 彼は呼吸するように写真にのこした 森を綴じるように 願うように しずかな音を響かせながら そう 彼は写真家であり音楽家 音を響かせる 彼の姿は神聖な姿 ぼくらは冬だけの砂糖菓子鞄にしまい もとの道へ もう氷花火は鳴りやんでいた
最近泣ける映画が多い。
感動できるのはいいんだけど、その昔「ベイビー・オブ・マコ ン」だの「ソドムの市」「愛の嵐」だの「映画の毒」を味わっ たりしていると毒がなくて物足りない…。 「トロピックサンダー/史上最低の作戦」はひさしぶりの毒が てんこ盛り映画♪ その昔アンゲロプロスが「ユリシーズの瞳」という「人間やめ ますか?映画やめますか?」と真面目に迫ってくるようような 映画を作りました。 トロピックサンダーは「人間やめますか?映画やめますか?」 笑わせながら迫ってきます! 他の戦争映画のお涙頂戴場面はギャグのネタ。 あら、でも真面目な場面もあるのね〜などと泣こうものなら 見事に裏切られます! この裏切りは戦争映画の「作られた感情」「作られた感動」に 騙されないように「プロパガンダに騙されないように気 をつけるんだよ〜」という警告かもしれない。 こういう人がいるあたりがハリウッドのいいところだなぁ… もしも願いが叶うなら「地獄の黙示録」「地獄の黙示録/ハー ト・オブ・ダークネス」「トロピックサンダー」の3本立て で観てみたい。。。
雪は綿毛
ぼく ぼくたちのロケット花火 すすき野原から とびたつ 球体のうちがわをなぞりながら ロケット花火 球体のそとがわへ すぐに消えてゆく ぼく ぼく達の腕には火傷のあと なくならないでほしい 火傷のあと ロケット花火を星が追いかける ──星に追いかけさせたね ──星より はやかったね ぼく ぼく達 同時につぶやいた 白い息
広場にも雪がふってきた
ぼくたちはしばらく車輪を転がすことができない きみがお母さんと帰るのを見ていたら ぼくは逃げだしたかった風景をぼんやり思いだす 逃げだしたいけど やりなおしたい風景 ぼくもきみの家の子どもだったらいいのに… なんだか 手のひらに雪を捕まえておくような気持ちになる 雪のどこかで電話が鳴るんだ でも 雪に埋もれてわからない わかるのは広場の猫の足跡くらいだ ぼくは電話を探すのをあきらめて 猫の足跡を追ってみることにした すこしは気が紛れるもの
子ども達はものすごい状況に置かれる。
自分の考え、意見の述べ方によって生き物の命を奪ってしまう 中途半端な話し合い、投票はできない。 これはブタのPちゃんを食べるか?食べないか?にかぎらず、 大人の世界にも通じるものがある。 政治や選挙に無関心だとしっぺ返しがくる。 しっぺ返しが露骨にあらわれる今日この頃。 子ども達の真剣な表情にハッとさせられた。 話し合いをする子ども達の表情は、役作り、演技を越えて 生の人間の記録。 劇映画だけれども、記録映画を観ているような面白さ! ついつい羽仁進さんの映画を思い出してニマニマ。。。 自分が子どもの時に同じ状況に置かれたら、どんな意見を言う だろうか? 映画には子ども達の意見を尊重する大人達が、子ども達に物事 を決めさせる。 すべて子どもまかせなら大人の役割とは何だろう? そんな疑問に大人の役割、責任を一瞬だけれど力強く答えてく れる。 ああ、あんな恰好いい大人になりたい…
できることなら そのままにしておきたかったのに
星の凍えた朝 足を暖めていたら とげがぬけてしまった きみのことが少しずつ ぼくから消えていく 少しでも逆らおうとしたのに… きみのことが消えたぶん すとんと何かがおちた 楽になった? そんなふうに思いたくない ぼくはとまどいながら とげのぬけたあとに触れてみる
恐竜
真冬の野原にあらわれる 恐竜がどこからくるのか お兄さんが謎解き 鍵をなくしたように お兄さん 消え去った それは 絶対 恐竜の住処に連れ去られたんだ 手がかりはお兄さん 兄のノート ノートは半熟卵 絵と文字のまざりあい 鍵盤の町から お兄さんを助けにいくんだ お兄さんから譲り受けた 大きめの外套を羽織って 助けにいくんだ お兄さんの鉛筆の音 においをひきつれて ノートを卵でもはこぶみたいに 慎重に外套に 今日の夜は転ぶわけにも 雪につねられるわけにもいかない
山羊の祈りをたぐいよせれば
教会の島 十字架も まともに見たことがないのに 教会の島 うずに巻きこまれる バス停で待つ少年にも うず うず巻いているのは バスのおわりまで続く 島の人々が信頼し続けた 証 証が今も うず巻いて 旅人も うずのなか
どんなに陽気な楽団でも孤独になりそうな
遠くの遠く 暗い淵から 歌うたいや動物に姿を変えながら ソラカナ便りが飛んでくる 届け先を記すことも叶わない ソラカナ便り たくさんの歌うたいや動物に姿を変えながら 人の一生の何万倍も さまよいながら 人の一生に何度も繰り返される日々を記しながら ソラカナ便りは 夜道に迷う人々を勇気づけながら 本当の届け先を探し続けている
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