そらいろキップ

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ブリッジ・オブ・スパイ

スティーヴン・スピルバーグ監督『ブリッジ・オブ・スパイ』は「こうやって撮ると映画は光輝く」と教えてくれる、映画の教科書のような作品。
これは、黒澤明監督の映画に血が騒いだあの時の興奮に近いものがあります。
コーエン兄弟の現実的なのに、どこか不条理な脚本とスピルバーグ監督の映画芸術が出会った豪華な映画です。

細部まで徹底的に作り込まれたセットにびっくり。
車道と歩道の端っこのデコボコ感とかスゲー、リアル!。
『ジュラシックパーク』に本物の恐竜がまざっている気がしてくるように『ブリッジ・オブ・スパイ』には、昔のハリウッド映画が時空を越えてまざってるような気がしてくる。女優さんの撮り方とか。

映画のはじめは椅子からずり落ちそうな姿勢でみていたのですが、その映像言語の物凄さに座りなおして背筋を伸ばしてしまいました。
例えば、夜の町に降る雨の美しさ。ほんのりとした照明に浮かびあがる人影と、手のひらの小道具をみせることで、ほんの数秒間に彼がどんな人物か想像させる撮り方。
画面に配置された建物や大道具、小道具、人物は絵画を読み解くような面白さ。
その面白さはそのまま映画の世界に観客が入り込めるように計算されたものだった。

そうやって、入り込んでいった世界は憲法や法律を無視して、敵国の人間なら感情だけで裁こうとする人達と、法の精神の下に裁こうとする人との戦いと、アメリカとソ連による核戦争と紙一重の冷戦の時代だった。

人間が全てを支配できるという思い込みが惨事を招く『ジュラシックパーク』や、感情で人を裁く怖さを描いた『リンカーン』。
SFや過去の世界にみえて現代にも通じるものがあるように、『ブリッジ・オブ・スパイ』が描く世界は、現代の感情のままにテロリストと呼ばれる人達に報復している国に警告しているように思えてきます。







posted by 永島大輔 19:47comments(0)trackbacks(0)pookmark





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