そらいろキップ

言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が

すべての、真実。




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あいつと僕。 雪の華。

雪の華がひっそり、咲いたから、僕は、誇らしい気持ちだった。
あいつの記憶、なぜって…。僕が知らない記憶を手にいれたも同然だったから、なんです。

僕が知らなかった記憶は、あいつも知らなかった記憶に、違いなく、それは、すなわち、前世の記憶に変わりない。

歌う事を禁じられた歌姫は、背中に紙切れを貼りつけられた男を、どう思っていたんだろう?。
死神の隣にひっそり、佇む歌姫は、僕達ご、濃いめの檸檬汁を混ぜた炭酸水をご馳走してくれた。

歌おうと口を開けば、夜の闇。
銀河系より、ずっと先の、孤独から流星群が、床に広がっていくから、あいつは僕の首根っこ引いた。
これに、触れたら、たちまち、凍りついちゃうんだよ。
平気なのは、死神だけなんだから。
死神は、馬鹿にしたように、僕の顔つきを真似ているから、僕は、とっさに、天窓の片隅に逃げようとしていた、ぼくを問い詰めた。
あの、僕を真似た死神と、死神に真似られた僕、どっちが、いいんだい?。

君って、結構、幼稚な所があるんだね。
ぼくがこたえるのと、おなじくらいに、歌姫の口が、子供の惑星だから、腹がたつんだ。

床の宇宙に漂う、子供の惑星は薄緑、それは、ぼくが僕に出会った、五月の時間そのもので、それが、答。

わかった?。
それなら、今夜は、この天窓に泊まる事にしようよ。
今なら、蒼い月の影絵に間に合うから。

天窓、天窓、天の窓、この星で隠された、全ての魂が集う窓。

隠された物なんか、ないだって?。
それなら、きみの家の下、大漁骸を説明してごらんよ。
骸がガシャコショ、ガシャコショ歩くたび、笑いこけるから、人間の足音なんか、なに、ひとつしやしないじゃないか。

天窓の番人きどりは、生意気そうな下級生で、その、掠れた声を、僕は楽譜に写したくなったのに、あいつは僕の万年筆をとりあげた。

たとえば、あの、番人が、もう一人のぼくだとしたら、それでも、君は、楽譜に写すつもりな…。
言い終わる前に、ゆっくり、ぼくの肌に沈み込む万年筆のインクは、白色で、これなら、僕の事がだれにも、バレる事はないんです。

万年筆のインクが、ぼくの中に流れ込むのは、魂の感染で、どの傷みよりも、ぼくは生きている事を実感できていたから、気づかれないように、雪の華を咲かせました。


posted by 永島大輔 22:04comments(0)trackbacks(0)pookmark





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