そらいろキップ

言葉や国は関係なしに
汽車に乗り 眠り続ける少年の知らない
記憶の底の底の世界樹が

すべての、真実。




<< 道の窪み | main | キャリー  キンバリー・ピアース監督 >>



あいつと僕。

世界が終わる前に、僕達を迎えに来たのは、青い自転車で、午前五時の青い光は、僕の友達の鎖骨の曲線を遺跡のような影をつくるのに充分だった。

いつしか、呪いが降りかかる前に、あいつらの事を呪えばいいんだよ。
ドウ・ジィ・ダリアは花壇の海から、語りかける橙の花弁で、僕達は言う通りに、呪いをかける方法を探す事にしたんだ。

ぼくが迷いこんだのは、汽車が甦る前の線路だったんだ、ほら、夏祭りの夜に、湖に沈みこんで行った汽車の事さ…なんて、言っても、きみがこの町に来る前の事なんだけとね。
あいつは、僕が、感情を抑えられなくる方法を何から、何まで知っている。僕は、自分がこの町に存在しなくて、彼といられなかった事が、前世の償いを探りあてられないくらいに、悔しい。
悔しいから、僕は、吸血鬼のように歯をたてた。

二人乗りの青い自転車は、錆びついた、喘ぎ声。
体育館の壁に飾れた、奇妙な抜け道に。それは、傀儡の患者が描いた夢想。

そう、呪うべき存在はそれ、なんだよ。

彼の首筋の歯形は、僕の物で、それは、吸血鬼にすらなれない事をしめしているから、途端に悲しくなってきた。

こんな、僕にでも、あいつは、優しくて、吸血鬼になれない僕のために、代役をしてくれる。

あいつの八重歯が、僕の世界を突き崩す寸前、線路を、たった一人で歩いていた。

ぼくは、何度も死のうと思ったのに、死に方がわからない。
死に方がわからないから、助けてほしいんだ、ぼくの事を助けてくれたら、彼は僕に全てを捧げてもいいと、古びた手帳に、星がちりばめられた、手紙をよこしてくれた。


星がちりばめられた手紙を旅しながら、漕いでる自転車は、あいつが後ろで僕が前で、一台しかないから。
僕は、やっぱり、後ろに乗せている時がいいな。
ぼくは嫌だな、それって、黄泉の世界から大切な人を連れてきた人の話を思い出すから、空っぽの世界は、そう、神話の世界から、なにも変わってやしなかったんだ。
その、証拠にぼくたちの問いかけに、大人は、気が狂ったふりをするだけなんだもの。
気が狂ったふりをするしか能のない、大人ばかりが、集まって、ひとつの島が阿呆船。
見えない悪魔を作り出して、自分達が悪魔の餌食になったなんて、間抜けだよね。

やっぱり、僕の確信は正しくて、ぼくはよく見抜いているから、自転車の速度をあげた。
どうしたの?。
ゆっくりがいいんだけどな。
僕は、炭酸水が飲みたくなったから、ねぇ、炭酸水を飲める店を探してるんだ。

寝泊まりするはずの、公衆電話を過ぎた先にあったのは、少し傾きかけた酒場で、僕達は入る事ができるかな?。
僕が心配していると、お金がもらえるなら、こんな事を気にする人なんて、もう、いなんじゃないの?。
僕の肩をだくあいつの手のひらは暖かいのに、比べて、酒場にいるのは、眠ったままの店員も、死神だけで、死神は仕方なさそうに、炭酸水の注文の仕方を教えてくれたから、僕は、言う通りに、ズボンのベルトを抜いて、太陽を破るように、店員を叩いて馬乗りになってやった。
弦楽器のやつも隠れてたんだんね。
あいつが、壊れかけた電灯を口で消したのと、地下室から、店員が炭酸水を持って来たのが、同時だっから、台無しにされたようで、悔しくなった。

こんなんで、悔しがるなんて、君は本当、子供っぽいんだね。
漠迦にしてるのか、どうなのか、それすらも、わからない。
どうせ、客は死神だけなんど、僕は、あいつを床に倒すと、こめかみに僕のこめかみを、地下の歌声が響くくらいに押し当ててやった。

ひどいや。

あいつの涙が床に転がって、あてのない、雪の華。
posted by 永島大輔 22:01comments(0)trackbacks(0)pookmark





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